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『マイナス―――何もない自分から小さなイチを引いていく』

 ホリエモンこと堀江貴文・著『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』を読んだ。誤解を承知で書けば、ものすごく面白かった。
 あまりにも自分と正反対だったから。

 そもそも、目次をパラっと読めばすぐに分かる「働くことへの全面的肯定感」。とてもじゃないが自腹で読む気になんかならなかった。
 先日加入してるプロバイダーから電子書籍のクーポンが送られてきて、欲しい本が見当たらず、どうせ負担ゼロだからと試しに買ってみた。異なる意見に触れることも大事だからね。そうしたら自分とのあまりの違いが面白くて、一気に読んでしまった。
 各章のフレーズを引用して、自分ならどう反対なのかと列挙する本『マイナス―――何もない自分から小さなイチを引いていく』でも書きたくなったが、おそらくそんなスタイルの本は著作権法違反だし、かといって比較対象がない自分の文章がだらだら続いても面白く無いだろうから、出せないけどね。
 ホリエモンはイチを足していくことで自信を身につけていくというスタンスのようだ。自分は逆に、出来ないことを1つずつ減らしていって、それでもどうしても減らせないもの、最後に残る何かを見出すことに興味がある。あれも出来ない、これもダメと言い続けた先に何が残るのか。それこそが、本当の自分のコア、自分そのものだと思うから。

 どんなところが真反対なのか? 簡単にいえば、ホリエモンがどこまでもポジティブで前向きで働くことを全面的に肯定してるのに対し、自分はネガティブで後ろ向きで働くことを全面的に拒否してること(笑)。せっかくなので少しだけ、引用してみよう。
(この引用の前に、ホリエモンは子供の頃からたびたび、死の恐怖という発作に襲われていることを明かしている。人はなぜ死ぬのか、自分は死ぬのか、死んだらどうなるのかということに直面し、恐怖を覚え、唸り声を上げ頭を抱え込んでしまうほどだったそうだ。他の人が平然と暮らしている理由がさっぱりわからない。
 ところが仕事に没頭することで2年ほど、その発作に襲われなかったことに気づく。そして、ホリエモンにとってなにかに没頭することが、死を遠ざるための生存戦略だったと考えた)

 自分が死ぬことについて、発作に襲われるほどの恐怖を抱えている人は少ないと思う。明らかに僕は極端だ。しかしあなただって-たとえ死のことを思わずとも-ふとした瞬間にネガティブな思いに駆られることはあるはずだ。
 人生、そうそう思い通りにいかない。
 仕事で失敗したり、恋に破れたり、いじめに遭ったり、友人と喧嘩したり、いろいろなトラブルが待っている。
 そして壁にぶつかるたび、つまずくたび、人の感情はネガティブな方向に流れていく。愚痴をこぼし、社会を恨み、うまくいっている他者を妬むようになる。
 ……でも、そうやってネガティブになっていたところで、ひとつでもいいことがあるだろうか?
 僕の結論ははっきりしている。
 ネガティブなことを考える人は、ヒマなのだ。
 ヒマがあるから、そんなどうでもいいことを考えるのだ。
 独房での僕も、消灯前後から就寝するまでの数時間は、とにかく苦痛だった。少しでも油断をすると死のことが頭をよぎり、あの発作を起こしそうになった。
 もし、あなたがポジティブになりたいというのなら、やるべきことはシンプルである。うじうじ悩んでないで、働けばいい。
「自分にはできないかもしれない」なんて躊躇しないで、目の前のチャンスに飛びつけばいい。与えられた24時間を、仕事と遊びで埋め尽くせばいいのだ。常に頭を稼働させ、実際の行動に移していく。働きまくって遊びまくり、考えまくる。それだけだ。
 こうして刑務所から出所して自由の身となったいま、僕はもう死の恐怖に悩まされることはない。与えられた生を充実させる手段は、無限にある。
 あらゆる時間を思考と行動で埋め尽くしていけば、ネガティブな思いが入り込む余地はなくなるのである。
(第5章より引用)

 これを読んで、そんな生活はまっぴらゴメンだとすぐに思った。自分は何よりも忙しいのが大嫌い。ヒマが最高だという人間なのだ。
 同時に、なんともったいないと思った。ホリエモンほど死の恐怖に直面しその意味を考える性格なら、そこを突き詰めれば、死の意味について哲学的なひらめきを見出し、功績を残すことだって不可能じゃなかったはずだ。ところが彼は、その恐怖を直視することを避け、頭のなかも行動も仕事でうめつくすことで、死について真剣に考えることを遠ざけてしまった。

 ただこれも、向き不向きなのかもしれない。自分の場合、死とはなにかを考えることは、本当に楽しい知的な時間である。哲学書を読みあさったこともあるし、宗教やオカルトは小学生の頃から大好きな分野。
 死を考えることと、死にたくなることはまったく別だ。働いてて自殺衝動に駆られてしょっちゅう死にたくなる(希死念慮)ことがあったが、死んだらもう何も考えられなくなるというのが嫌で、踏みとどまったというところはある。
 ホリエモンにとっては死について考えるよりも忙しいほうがいい。「忙」とは心をなくすという意味だしね。逆に自分は、死について考えたいからヒマな方がいい。ホリエモンに外こもりを強要したら発狂するだろうが、自分が彼のような忙しさを強要されたら、発狂するだろう。向き不向きの話なのだ。
 スケジュール帳が埋まってること、予定がぎっしりでやらねばならないことだらけなんて、考えるだけで鬱になる。責任の重さ(それこそ、約束の時間に遅れずに行くなんてことも含めて)を考えると、気が重くなる。ホリエモンはこの「責任」についてもこの本で語っているが、その考え方も、もちろん自分とは逆だ。

 ネガティブなことを考える人はヒマなのだと、彼は言う。最高じゃないか。ネガティブに物事を考えたその先になにがあるか、自分はむしろ、それを目指してみたいとさえ思う。考えるためには忙しくてはいけない、ヒマでなければいけないのだ。ヒマ万歳!

 というふうにこの一点を取り出しても、考え方も思考も真逆と言ってもいい。他の箇所もこんなものばかりで、それが面白かった。

 だがホリエモンの意見や価値観で、自分と一致してるところが一つあった。それは未来への期待。未来社会はテクノロジーの発達で必ず良い社会になるということ、そこは一致していた。
 いまの僕は、まだドン・キホーテのような存在かもしれない。荒唐無稽な夢物語を語ってるように聞こえるかもしれない。でも、僕は自分を信じているし、テクノロジーの力を信じ、その先にある明るい未来を信じている。
 この青字の部分は実は、『ゼロ』第5章からの引用である。だけど、自分がそのまま書いたとしても十分に違和感なく溶け込んでないだろうか? ここ数日の記事の内容について夢物語だというようなコメントを寄せられていたしね。

 ホリエモンと自分の描く理想の未来社会像は違うのかもしれない。ところが彼もベーシックインカムについては賛成派だったりする。もちろん自分だってベーシックインカムには大賛成。真逆の労働観、価値観、考え方にもかかわらず、そういうところや未来社会への希望の感じ方や、そんなうまくいくわけないだろうというツッコミを受けるところなんかは、なぜか同じだったりする。ポジティブとネガティブという真逆の考え方なのに似たような結論に至るという、この不思議。

 自分の死生観、死んだらどうなるみたいな話や考え方は、機会があればご紹介します。ともかくがむしゃらに生きなければ時間がもったいないとかあまり思わないのは、自分なりの死生観によるところも大きいので。
 こういう話は本当は、旅先の宿で、真夜中にお酒やジュースを片手に、うちわで「暑いなー」と扇ぎながらぐだぐだ話すのが最高なんだけどね。

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ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく
堀江 貴文
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コメント

Re: タイトルなし

Cosi さん

> いつかゲストハウス滞在型の外こもり生活に入って、そういう日々を送れるようになるのが夢です。
> 日本でも週末だけゲストハウスに泊まったりすれば、似たような気分を味わえるのかもしれないけど、予算的に厳しいです…。

本当にこういう日々はいいですよ。
日本で生活保護をもらったって、それでまかなえるのは衣食住という物質的側面だけ。受給者の精神的側面が置き去りになってるというのは以前から問題視されていることですが、私の場合その面は、外に行けば解決できるです。
ですから、できればなんとか、再び外こもりをしたいなと思います。

Re: No title

タカ さん

> ベーシックインカムは日本では期待しないほうがいいよ。
> それをやると政治家・官僚の利権が無くなるからね。
> 公共事業・様々な補助金・ODAなど官僚の利権を増やす事に熱心ですからww
> 消費税だって、本音は社会保障費負担のためでは無いですからね!

消費税増税分がまるまる法人税減税分に使われてるというのはすでに有名な話ですからね。
とはいえ、資産格差がどんどん広がっていったら、誰にとってもおかしな社会になるのは目に見えてます。それにいつ気づくのかということでしょう。
もし気づかないなら……私も、多くの貧困層も、寿命まで生きられず、騒動や戦争の中に命を落とすことになるのかもしれませんね。

Re: テクノロジー

かげ さん

> わしもテクノロジーには期待している
> でもわしが生きている間はどうかなあ
> せめてBIでも実現すればいいんだけど

テクノロジーの発達は思いのほか早く、それなのに人間の価値観や考え方はなかなかそこに追いついていかない。
それが問題を産むのだと思います。

海外のゲストハウスで夜更けまでこういう話をするのってほんとうに楽しいんですよねぇ。
いつかゲストハウス滞在型の外こもり生活に入って、そういう日々を送れるようになるのが夢です。
日本でも週末だけゲストハウスに泊まったりすれば、似たような気分を味わえるのかもしれないけど、予算的に厳しいです…。

No title

ベーシックインカムは日本では期待しないほうがいいよ。
それをやると政治家・官僚の利権が無くなるからね。
公共事業・様々な補助金・ODAなど官僚の利権を増やす事に熱心ですからww
消費税だって、本音は社会保障費負担のためでは無いですからね!

テクノロジー

わしもテクノロジーには期待している
でもわしが生きている間はどうかなあ
せめてBIでも実現すればいいんだけど

要はテクノロジーの進歩に人間が追い付けないので
結局分捕り合戦で体力消耗
これを打開するのは無理じゃないかと
まあでも一応民主主義ができたのは素晴らしい
さらなるブレイクスルーを見ることができるのか

技術的には今でも可能だけどね

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アラフォーのバックパッカー。働くのが大嫌いという真性怠け者。嫌々働きながらなんとか1000万円貯めてアーリーリタイアをもくろんだものの、貯まる前に震災&原発が来てぷちっとネジが切れ、勢いで仕事辞める。今後はまったく五里霧中。

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