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「命をかけろ」という言葉が大嫌い

夢があるなら、なぜ命をかけないの? 紀里谷監督が若者に檄

 もうね、こういう人、大嫌いです。なんでもかんでもやれば出来る、命をかけろと、そればかり。

俺は本当、写真撮れるんだったら死んでもいいと思った、本当に。死んでもいい、そのためだったら。今でも思ってる。俺、明日死んでも全然OK。本当にそう思ってる。

全然死んでもいい。いつでも差し出します。そのためだったら。そうなればさ、もうリスクとか、どうでもいいよね。

何を心配して、何のリスクがあるんですか? あなたは何を持ってんのって話だよ。そんなにリスクを心配するほど、あなたは何を持っているの? そんなにお金持ちなの? そんなに地位があるの? キャリアがあるの? 何を失くしたら困るの? わかる? 皆さん。

 お金も地位もキャリアも無いけど、命を失くしたら困りますね。理屈も何も無い。ただただ死にたくないです。死して名を残しても意味が無いという価値観の人間にとって、命をかけてまで行うべき物事なんか、この世に存在しません。

 映画『アルマゲドン』で、主演のブルース・ウィリスが地球に落下する小惑星の上で、自分の命と引き換えに爆弾を爆発させて、地球を救います。同じシチェーションだったら、自分もスイッチ入れますよ。だって入れても入れなくても死ぬし、入れればとてつもない名誉が手に入るんだから。でも死んだ後の話なんでどうでもいいっちゃ、どうでもいい。
 だけど世の中って、こんなわかりやすい話はまず無いわけです。今回の記事の話だって、命かけて作品作って死んだら、それでどうなるのか?

 結局この話ってどこまで行っても個人的な満足や価値観の話で、正解はないんですよ。いくら「命かけろ!」とはっぱをかけられても、嫌なものは嫌です。


 この話をする際、同時に取り上げておかないとおけないのが、命をかけた成果は誰のものかという話。それこそ、死ぬ思いをして大作を作り上げ、大ヒットして、ものすごい額の報酬を得て、そこから税金払って命をかけようとしない怠け者を生かすなんて嫌だみたいな話があるわけです。(この記事の方がこういうことを言ってるというわけではありませんので、ご注意ください)
 でもね、言わせてもらうけど、誰もあなたに命をかけて何かをしろなんて、お願いしてませんよ。やりたいからやったんでしょ? やること自体に自分だけの価値を見出したんでしょ? お金がもらえないなら命かけなかったの?
 それとこれとは別だって話です。命かけてまで何かをやりたい人と、そうでない人、共に生存権があります。その価値に軽重はない。そのことが分かってないんですよ。

 藤子・F・不二雄のSF短編に、「いけにえ」という話があります。内容はこちらのブログでわかりやすく書かれてます。

 この話は、謎の宇宙人が地球にやってくるところから始まる。しかし、一般の地球人には、宇宙人の目的が何なのか、さっぱりわからない。

 そんなある日、池仁平(いけにへえ)という、どこかの若手社会学者を思い出させなくもない名前の主人公は、謎の男たちに誘拐されそうになる。運良く難は逃れたものの、家に帰った仁平を待ち受けていたのは、一人の新聞記者だった。

 その記者は驚くべき話を始める。実は、宇宙人はエベレストを消滅させ、地球人の迎撃を難なく切り抜けるなど、圧倒的な科学力を世界各国の政府に見せつけたうえで、ある一つの要求をしていた。それは、ある一人の地球人を宇宙人によこせば、大人しく地球を去るというものであった。そして、その地球人というのが、まさしく仁平なのである。

 記者は、その直前に仁平が誘拐されそうになったことを聞くと、身を隠させる。しかし、その潜伏先は発覚してしまい、仁平は政府の手の者に監禁されることになる。その時の会話が次のコマだ。

池「一個の生命は地球より重いんだぞ!」
政府代表「その地球に何十億個の生命が存在してると思うかね」「あなたは全地球人類を救うことができるのですよ」「英雄になってください」

 この後彼は、出来る限りの望みを叶えてあげると言われます。当然ですね。本人が望んでもいないことを無理やりやらされるのだから、その報酬は天文学的に上限がなくていいし、それを他の地球人類も納得するでしょう。

 でも先程の「命をかけろ」の話は、誰も頼んでない、好きでやったことです。その報酬についてそれこそ天井無しのものを求めるのって、どうかと思うんです。

 ちゃんとした報酬をもらえなきゃ誰もやる気にならないのは、そのとおりです。でもだからといって天井なしの報酬を認める必要があるわけでもない。命をかけてまでやりたいことがある人は自由にやればいいけど、成功したからといって偉ぶっていいものでもない。もちろん失敗しても、それを自己責任自己責任と突き詰めるのではなく、最低限の生存権はちゃんと勝者から分配して貰う権利を持つ。それでいいと思うんです。 もちろん完全に均すのは、ダメですよ。それがいかに悲惨なことになるかは、かつての共産主義国家が立証していますから。

「いけにえ」が収録されていて、今手に入るのは、こちら。おすすめです。

SF・異色短編 3 (藤子・F・不二雄大全集)
藤子・F・不二雄
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売り上げランキング: 26,769


 あと、こういう記事を書くとすぐに「勝ち組を妬むな、足を引っ張るな」みたいなことを言う人がいるけど、ノーブレス・オブリージュを理解し、累進課税率70%なり80%なりを許容してくれれば、基本的にはいくら稼いでくれても構いませんよ。
 世の中には運や才能、努力が上手く噛みあう人もいれば、噛み合わない人もいる。噛み合わない人にだって最低限度の生活を送る生存権は無条件であり、その権利は、噛みあう人が無天井の報酬を得る権利よりも優先される。この人権概念を理解できるかどうかというだけのことです。

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コメント

Re: No title

馬之助 さん

>  どうしても、冒頭のギャグを書かずにはいられませんでした。スレ汚しお詫び致します。

いえいえ(笑)

Re: No title

Qo さん

> そんなの知ったこっちゃないし、それはそうだとおもいます。
> が、それはそれとして最低限の生存権とかいいつつ際限がないですよね。
> 何なら最低限なのですか?

なにが最低限かというのは、おそらく永遠に決着のつかない問題だと思います。
でも大事なのは、最低限度の生活を送る権利は守らねばならないという共通認識を持つことです。それさえあれば、話し合いの余地があります。
でも「そんなの自己責任」と言われてしまうと、前提自体が噛み合わないので、話をすることすら難しくなりますから。

Re: No title

ring さん

> ただ、この記事を引用して「感動した!俺もこう生きたい!」とかツイートしている人がいっぱいいて笑いました。
> いやいや、そのツイートしている時間を惜しんで行動しろって話でしょ(笑)
> この手の浅い人たちがこういう特殊な世界での話を一般化して押しつけてくるから嫌いです。

たしかにそういうことは往々にしてある話です。
感動したことが原動力となって人生を変えられる人も一人や二人はいるんでしょうけれども。

Re: No title

たろすけ さん

> この紀里谷某とかいう輩も死が現実的に直面した時は泣いて命乞いするに決まってるから

正直私もそう思います。
ただごくまれに、潔く死んでしまう人もいるには、いますが。

個人的には、こうやって大口叩いたせいでいざとなったら取り返しがつかなくなり、死にたくないのに死んでしまう人が出やしないかということ。プライドを優先して死ぬなんて、これほどバカらしいことも個人的には無いと思うんですけどね。

No title

あんたは、働かずにいかに生活保護をもらうかに命かけてるんでしょ?

不毛な人生だね。

No title

 僕も命かけますよ。はい、「い・の・ち」かけた。と、言うのはさておき、命かけると言って幼稚に威張ってる人、僕も嫌いです。
 昔、無名な公立高校に合格した時(合格偏差値が55前後で1人しか不合格者が出なかったけど)五ツ木の模擬テストから、感想文を書いて欲しい、掲載されたら図書券1000円と言われたので、格好よく掲載されたいと思い、嘘800並べました。「命がけで土日は徹夜し、最低16時間は勉強に打ち込み命を削り、やっと合格を勝ち取りました。夢に一歩近づく事が出来ました。世界人類を救うため、世界平和や医学の研究に命を捧げたいと思います。死ぬ気でやれば、世の中には不可能なんて事は無い事を発見しました...」何とか図書券は手に入りました。おまけにボールペンまで頂き、大嘘を書いた罪悪感MAXです。かなりの長文頑張って書いて、省略される事なく全文2ページにわたって掲載されましたが、読み返していて、それこそ命を投げ出したくなる駄文でした。現実には1日中遊びほうけていて、土日はそれこそ16秒勉強すればいい方で、健康番組で突然死を防ぐ方法の殆どを実効して、毎日国産大豆の納豆を食べ、1日1万歩歩き、お風呂の温度も0.5度単位で調節し、カロリーや塩分、各種栄養素を計算し、健康サプリに毎月大金はたき、絶対に死にたくないので常にヘルメットを携帯しているチキンです。
 正直、合格する奴、夢のかなう奴って何してもうまくいく訳で、合格しない奴、夢のかなわない奴は、何したってダメだと思います。才能、向き不向きや良き師についてるか等の環境ってあるから。合格できたのは環境に恵まれていたからで、命を削るとか関係ないです。
 だから、冒頭の命がけがどーのこーのほざいてる奴も、嘘つきだし、相手にしなくても良いと思いますよ。殆どの日本人は「い・の・ち」かけるので。ワード使えば「い・の・ち」削れます(削除)。
 どうしても、冒頭のギャグを書かずにはいられませんでした。スレ汚しお詫び致します。

No title

そんなの知ったこっちゃないし、それはそうだとおもいます。
が、それはそれとして最低限の生存権とかいいつつ際限がないですよね。
何なら最低限なのですか?

No title

芸術家と芸術家志望の人の間の話だから、こういうはちゃめちゃな理屈があっても良いとは思います。

ただ、この記事を引用して「感動した!俺もこう生きたい!」とかツイートしている人がいっぱいいて笑いました。
いやいや、そのツイートしている時間を惜しんで行動しろって話でしょ(笑)
この手の浅い人たちがこういう特殊な世界での話を一般化して押しつけてくるから嫌いです。

No title

死にたいとか死んでもいいとかを
軽く連呼する奴に限って
生き意地汚いものというのは定説ですけどね

この紀里谷某とかいう輩も死が現実的に直面した時は泣いて命乞いするに決まってるから

Re: タイトルなし

通りすがりNHK さん

> もう、来ないけど
> 自分の間違いを指摘さらて
> キーッとなって退場させるあたり
> あなたの主張など賛同を得る事は
> 無いでしょうね。

ツイッターで反対意見を書く人を片っ端からブロックするような著名人は何名もいるけど、ちゃんと賛同も多々受けてる現実。

もう、来ないけど
自分の間違いを指摘さらて
キーッとなって退場させるあたり
あなたの主張など賛同を得る事は
無いでしょうね。

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アラフォーのバックパッカー。働くのが大嫌いという真性怠け者。嫌々働きながらなんとか1000万円貯めてアーリーリタイアをもくろんだものの、貯まる前に震災&原発が来てぷちっとネジが切れ、勢いで仕事辞める。今後はまったく五里霧中。

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